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HDDの異音の原因 1

HDDの異音の原因 1


HDDがデータを読めなくなると 異音が発生することが多く有ります。主に物理障害となります。

ではその異音の原因は何でしょうか? 次のようにいくつか有ります。

 

(1)磁気ヘッドが サーボ信号を読めなくなり アクテュエーターがストッパーに当り発生する異音。

   この場合 磁気ヘッドの読み取り機能は無くなっています。

 

(2)磁気ヘッドが サーボ信号を時々読めなくなり 目的の信号場所にとどまろうと何度も繰り返す異音。

   この場合 この部分の磁気ヘッドの読み取り機能は無くなりかけています。

 

(3)ディスクを回転させる スピンドルモーターが機械的に回転できなく 電気回路がコミュテーション信号を何度も出すときにモータから発生する 微妙な異音。

   この場合 磁気ヘッドが 何らかの理由(主に外部衝撃(落下等))によりディスクに移動して止まりモータの回転を妨げる、又は スピンドルモータの回転軸受けが焼きつき回転ができない。


今回は 上記(1)を説明します。

 なぜ磁気ヘッドは信号を読めなくなったのか? これはいろいろあります。

(1-1)運悪く 磁気ヘッドの読み取り部分のMR素子の寿命が短かった。

     たくさん作りますので 虚弱体質の部品が紛れ込んでいた。

(1-2)磁気ヘッド本体の磁気スライダーとディスクがクラッシュ(衝突)してディスクが傷つきその傷の出っ張りが 気ヘッドの読み取り部分のMR素子を傷つけ 信号が読めなくなった。

     このクラッシュは 元々マージン(余裕が無い設計 又は 部品の機械的精度の異常なばらつき)が無く いつかはその運命であった可能性があります。 又は 小さなごみが浮遊してたまたま スライダとディスクの間に突入した(ジェット機のバードストライクと同じ)。

     例えば HDDの内部の壁に 見えな金属の塵がへばり付いていて いつ浮遊開始するかは予想ができません、更に重要な部分に突入するなんて運が悪い以外の言葉が思いつかない。


信号が完全に読めなくなったHDDは どの様な動作をするかは メーカ・モデルで多少異なりますが 代表的な動きは以下です。

 1.電源が入る

 2.ディスクを回す スピンドルモータが定常回転(例えば5400rpm)に達する。

 3.磁気ヘッドを持った アクテュエーターがディスクの外部から ディスク上に移動する

 4.ディスク上に移動しながら サーボ信号を読み取とろうとするが 読めない。

 5.HDDは どこいいるかわからない常態なので インナーのストッパーに当り異音がする。

 6.信号が読み取れない時間が経ち異常だと判断して 慌てて元に戻る逆向きの動きをさせ元に戻すが異常事態なので なるべく早く戻そうとして高速で 外側のストッパーに当り再度異音がする。

 7.一度失敗でHDDが使えないと言う状態にしたくないので 上記3~6を何度も繰り返します、機種によっては2回で諦める11回で諦める、諦めきれず際限なく繰り返す等 いろいろな動きとなります。 上記2~6を繰り返す場合も有ります。

 


白いアルミの部品(アクチュエーター)に先端に磁気ヘッドがあり、他方の先端にボスコイル・モータのコイルが接着されています。

 アクチュエーターのホームポジションは この写真で 磁気ヘッドはディスクの外にあります。  アクチュエーターは 外側のストッパーに接触して止まっています。

 そして アクチュエーターの可動範囲は約30度ぐらいで ボイスコイルモータで駆動します。

代表的な動作の ”5”なったときの写真

外側のストッパーに白いアルミの

アクチュエータが 黒いゴム製のストッパーに衝突して異音がなります。

 

 

 5.HDDは どこいいるかわからない常態なので インナーのストッパーに当り異音がする。

 

代表的な動作の ”6”なったときの写真

 異常を感じて 高速で移動して外側のゴム製ストッパーに白いアルミのアクチュエータが 衝突して異音がなります。

 

 

6.信号が読み取れない時間が経ち異常だと判断して 慌てて元に戻る逆向きの動きをさせ元に戻すが異常事態なので なるべく早く戻そうとして高速で 外側のストッパーに当り再度異音がする。

参考に 拡大した写真